ムクロジ の果皮から抽出したエキスです。天然の界面活性剤であるムクロジサポニンを含んでいて、水にひたしてこすると泡が立ちます。昔は石鹸の代用品として洗濯や洗顔、シャンプーなどに使われていました。
写真の右奥に見えるような、茶色く乾燥した実を水にひたしてこすると、本当にせっけんのような泡がブクブクたちます。不思議!
ムクロジはムクロジ目ムクロジ科の落葉高木。ちなみに、果物のライチや、エッセンシャルオイルでおなじみのフランキンセンスも、同じムクロジ目に属する仲間です。
熱帯・亜熱帯を中心に様々な種類があり、日本にも自生しています。果皮の中には、親指の先ほどの丸く黒い種があり、羽根突きの玉や数珠に使われていました。そのせいなのか、お寺の庭木として植えられていることも多いです。
ムクロジサポニンは、使い方次第で毒にも薬にもなります。一定量を飲み下すと、胃腸障害や下痢をおこす毒性がある一方、漢方では去痰効果のある薬として使われていました。
ナチュラルコスメ の場合、天然由来の洗浄成分として以外に、抗炎症、抗菌作用を期待して配合されていることもあります。
歯槽膿漏用の歯磨き粉に抗炎症剤のひとつとして配合されている事もありますが、毒性を心配する程の量は入っていないようです。