ローズヒップオイルは、薔薇の実(ローズヒップ)から採取したオイルです。花屋で売っているような種類のバラからも採取できますが、園芸種のバラは無農薬で育てるのが難しく、ローズヒップの収穫量も少ないため利用されていません。
市販されているローズヒップ及びローズヒップオイルは、無農薬でも育ち、たくさんの実をつけるバラの原種(ロサ・カニナやロサ・モスカータなど)から採取されます。
ローズオイル(バラ油)と違い、バラの花の香りはしません。未精製のローズヒップオイルは、草のような香りがあり薄いオレンジ色をしています。香りも色もほとんどない、精製されたローズヒップオイルもあります。
ローズヒップオイルは天然の美白成分「トランスレチノイン酸」を豊富に含んでいます。美白化粧品に配合されている「レチノール」はこれを人工合成したもの。
他にも、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、ガンマリノレン酸、リコピン、ビタミンCなどを含んでおり、皮膚細胞の再生力を高め、傷跡の改善、シワやシミの改善などが期待できるアンチエイジングオイルとして定評があります。
ガンマリノレン酸は、正常な皮膚の生理作用を維持する成分「プロストグランジンE1」の原料になります。プロストグランジンE1によって皮膚機能が正常化することで、油分過多、乾燥、どちらが原因の毛穴にも効果を発揮します。
酸化しやすいので、開封後はできるだけ早くに使い切ること。ナチュラルコスメでありがちな注意なのでつい聞き流してしまいますが、ローズヒップは本当に傷みやすいです!
暑い時期に冷蔵保管せず数ヶ月かけて使っていたら、腐った魚のような異臭がしてきたことが。
小さめのものを購入し、集中ケアをするつもりで一気に使うのがおすすめ。私は異臭発生にこりたので、開封したら冷蔵保存し2ヶ月以内に使い切るようにしています。
ビタミンEを添加して酸化しにくくした商品などもあるので、使用期限や保管方法は注意書きに従って下さい。
もう1つの注意は、ローズヒップオイルを塗って日光に当たらないこと。もっとも、ローズヒップの日中使用については諸説あり、日光に当たっても安全という意見もあります。実際、ローズヒップオイルに光毒性があるという研究報告はないのだそう。
一方、日中使用危険派の根拠は「日光は油を劣化させるので、酸化しやすいローズヒップオイルは危ないのでは?」ということのようです。
たしかに酸化しやすいオイルですが、数時間、日光に当たった程度で、害があるほど酸化するのかは疑問があります。
今の所、安全派、危険派、どちらの主張にも、はっきりとした裏付けになる研究はありません。 はっきりしない事は、手を出さないのが安心。日中に使用しても安心なオイルは、サンケア効果のあるホホバオイルなど、他にいろいろあります。危険説が出ているローズヒップをあえて使わなくても良いのではないかと思います。
化粧水で肌を潤したあと、ローズヒップオイルをのばした手でそっと押さえるようにしながらオイルをなじませます。シワやシミの気になる部分には、更に重ね付けしても。
オイルパックもおすすめです。洗顔の後にたっぷり塗り、湯船につかったり、体を洗ったりしながらしばらく放置したあと、ぬるま湯か洗顔料でそっと洗い流します。 私は超乾燥肌で、放置している間に油分がほとんど無くなってしまうほどなので、洗顔料は使わずぬるま湯で。
肌に少しオイルが残っていると感じるくらいでちょうどいいです。湯上がりに何かぬりたくなるようだと洗い過ぎ。乾燥肌の私でも、この方法だと湯上がりに何もつけなくても潤っていてびっくり。
油分を気にして洗いすぎてしまうと台無しなので、ご自分の肌と相談しながらベストな方法を探ってみてください。