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ナチュラルコスメの用語辞典

ナノ粒子

ナノ粒子とは、100ナノメートル以下の大きさの粒子を指します。10ナノメートル以下は超微粒子と呼ばれます。

ナノ粒子とは

と言っても、ナノメートルがどのくらいの大きさか、ちょっと分かりにくいですね。私たちの日常になじみのある単位から説明すると、1ミリメートルの1000分の1が、1マイクロメートル。さらに1マイクロメートルの、1000分の1が1ナノメートルです。身近な物の大きさを例に挙げると、右の表のようになります。

ナノ粒子の性質

一般に、酸化反応などは物質の表面でおこるので、表面積が大きいほど反応が進みます。物質を細かくすればするほど表面積が増えるので、ナノサイズになると反応性が飛躍的に上がります。10ナノ以下の超微粒子ともなると、原子の結合や作用にまで変化がおき、さらに活性度が上がります。

化粧品におけるナノ粒子

化粧品分野での利用法は、大きく分けて2つあります。1つは、美容成分など有機成分のナノサイズ化、2つ目は鉱物などの無機成分のナノサイズ化です。

1、有機成分のナノ化
美容成分などの有機成分をナノ化し、皮膚の奥へ浸透させるという利用方法です。皮膚細胞の隙間(細胞間隙)は30〜90ナノメートルなので、美容成分をナノ化させることでその隙間を通過させ、皮膚の奥まで浸透させようという発想です。

この場合の問題は、ナノ化された有機成分をこのような方法で使用した場合の安全性が立証されていないことです。肌のバリア機能(肌のバリア機能とは?詳細はこちら)は外からの刺激物を遮断するためにあるのに、このような方法で強制的に人工物を皮膚に浸透させても本当に安全なのか、今の段階では不透明です。

「有機ナノは体内で吸収分解されるため、無機ナノに比べ安全だ」という意見もありますが、確固とした研究結果に基づくものではありません。なにしろ、ナノテクノロジーは、世界各国で安全性や有効性の検証がはじまったばかりの、まだ新しい技術なのです。

2、無機成分のナノ化
鉱物などの無機物をナノ化することで、混合の困難だった材料を混ぜ合わせたり、美しい発色を得たりすることができるようになりました。

たとえば、日焼止めなどに使われる酸化チタン。(酸化チタンとは?詳細はこちら)従来サイズの酸化チタンは、肌に伸ばすと白浮きしてしまい、不自然で使いにくいという難点がありました。しかし、酸化チタンをナノサイズにすることで、肌にのばしても透明感のある サンスクリーン 剤の開発が可能になりました。

酸化チタンだけでなく、酸化亜鉛など様々なナノ化鉱物が 日焼止め 、ファンデーション、アイシャドウ、チークなど、さまざまな化粧品に使われています。

ナノ化化粧品の危険性

無機成分をナノ化することの問題は、無機ナノ粒子は人体に吸収され、蓄積されるということです。国立環境研究所がマウスを使って行った実験では、ナノ粒子がマウスの気管から入り込み、肺や肝臓や腎臓に蓄積されました。東京理科大がディーゼル排ガスを妊娠中のマウスに吸引させた実験では、胎児の脳や精巣組織に、排ガスに含まれるナノ粒子が蓄積されたという結果が報告されています。

これらの実験結果は、ナノ粒子があまりに小さいので、細胞の隙間や、有害物質から胎児を守るフィルターである胎盤でさえ、やすやすと通り抜けてしまう事を示しています。蓄積されたナノ粒子に毒性があったら恐ろしい事であるのはもちろん、無毒だったとしても蓄積されて本当に何の害もないのか、現段階でははっきりと証明されていません。

化粧品に使われている、要注意!なナノ粒子

ナノ酸化チタン(ナノ二酸化チタン)

ナノ酸化亜鉛

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